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ルブタンのピンヒール

2021年06月30日
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先日、ネットオークションを覗いていると、ルブタンのピンヒールが出品されていました。

しかも、サイズは38.5!(日本のサイズに換算すると25.5センチ)

入札金額が安かった事もあり、僕は反射的にオークションに参加していました。

そして僕は、定価が10万円以上するパンプスを格安の値段で落札する事に成功しました。

後日、家に届いたルブタンのパンプスは程度も良く、履いた形跡がほとんどありませんでした。

出品者の説明に依ると、そのパンプスは貰い物でしたが、サイズが大き過ぎたので、一度も履いていないとの事でした。

仕事から帰ったばかりの僕は、早速届いたばかりのパンプスを男物の靴下の上から履いてみると、まるでオーダーメイドの様にサイズがピッタリで、10センチ以上あるハイヒールなのに、つま先に痛みを感じる事もありませんでした。

しかも、ソールの強度もしっかりしていて、安物のハイヒールの様にヒールがグラグラして転びそうになる事もなく歩き易い物でした。

普通の会社員の僕は、ストレス発散の為に女装外出を趣味にしていましたが、市販されている女物の靴は24.5センチが最大のサイズで、男にしては小さな25.5センチの僕でも、普通に履ける靴はほとんどなく、いつも小さな靴を無理して履いていて、特にヒールのある靴を履くと、つま先が痛くなり軽い拷問を受けている状態でした。

僕は自分の足のサイズにピッタリのパンプスにテンションが上がり、エナメルの深い黒色に、ルブタン特有の真っ赤なソールがセクシーに感じ、直ぐに女装外出がしたくなりました。

僕は逸る気持ちを抑えてシャワーを浴び、ムダ毛の処理を済ませ女装の準備を始めました。

僕の女装は、目立って注目を浴びて、女装がバレる事を避ける為に、地味な格好を心掛けていて、最近はスキニーパンツを穿く事が多く、化粧はナチュラルメイクにして、靴はペッタンコ靴を履いていましたが、その日は届いたばかりのピンヒールに合わせて洋服を選ぶ事にしました。

まず、裸足にパンプスを履く訳にいかないので、いつもの様にパンプス用の靴下を履きましたが、セクシーな靴とミスマッチな感じがしたので、バレエ用のピンクベージュのタイツを履く事にしました。

バレエ用のタイツはデニールが高いので、僕の少しゴツゴツした脚を滑らかな女性らしい脚に変身させてくれました。

夏場のタイツは暑く感じましたが、8月下旬で少し涼しくなった夜だったので、我慢出来るレベルでした。

それに、ピンクベージュのタイツは遠目には生足に見え、逆に涼しい印象がしました。

僕は久しぶりのタイツ姿を見て、脚を露出したくなり、普段のスキニーパンツではなく、スカートを履く事にして、クールなピンヒールに合わせて、キャバ嬢風のスーツを着る事にしました。

今日のコーディネートの方針が決まった僕は、改めてボディメイクを始めました。

一旦、全裸になった僕は、ベージュのショートガードルで、股の下に折り曲げたペニスを潰して平らにし、太ももの側面にシリコン製のヒップパッドを貼り付けました。

このヒップパッドは、最近のお気に入りで、女性用のヒップパッドとは違い、お尻を丸くセクシーにすると言うより、骨盤が広がった状態に見せる効果が高く、女性らしい下半身の印象になり、横幅が広がったお尻のお陰でウエストも細く見えました。

僕は、鏡の前でヒップパッドの位置を調節してから、バレエ用のタイツを穿くと、厚手のタイツのお陰でヒップパッドの継ぎ目が目立たなくなり、僕の下半身は、まるで何も穿いていないパイパンの女性の下半身に見えました。

続いて、上半身のボディメイクの為、ヌーブラとテープを使って脇の肉を胸に集めておっぱいの膨らみを作り、普段はアウターに響くので敬遠していた赤と黒のレースで出来た派手なブラを装着しました。

厚めのパッドが入った派手なブラの内側からは、おっぱいの膨らみがはみ出し、胸の谷間が出来ていました。

女装をした事のない男性には分からないと思いますが、手間を掛け気合さえ入れれば、女性の胸の大きさは幾らでも大きくする事が出来て、女性の本当の胸の大きさを知るには、裸の状態で検証する以外の方法はありませんでした。

キャミソールを着た僕は、顔のメイクに取り掛かりましたが、派手なメイクはナチュラルメイクよりも簡単で、いつもより短時間でメイクを完成させる事が出来ました。

最後の仕上げに、お蔵入りさせていた明るいブラウンのロングのウィッグを被り、水商売の女性風にセットし、派手目の付け爪を装着し、セットアップのスーツを着ました。

鏡に映った僕の姿は、少し気が強いキャバ嬢に見え、タイトスカートとウエストが絞られたジャケットが女らしい体形を強調していましたが、大きく開いた胸元が寂しかったので、大き目のネックレスを着け、同じデザインモチーフのイヤリングを着けました。

しかし、ジャケットを着ると後姿が男っぽくなるので、僕は念の為にビデオカメラで自分の後姿を撮影して確認しましたが、大きく広がったカールしたウィッグと、ヒップパッドで大きくなったお尻のお陰で、僕の後姿もセクシーな女性にしか見えませんでした。

女装が完成した僕は、お気に入りのシャネルのバッグから女物の財布を取り出し、お金を男物の財布から移し替え、携帯用のメイクポーチの中身を今日のメイクに使った化粧品に移し替えました。

そして、ルブタンのピンヒールを履いて全身を鏡に映してみると、180センチ近くになった僕の姿は、背が高いという印象ではなく、細くて長い脚が目立っていて、スタイルの良い20代前半の水商売の女に見えました。

しかし、この格好は自宅付近の住宅街には不自然だと思った僕は、車で夜の繁華街に繰り出す事にして、体にシャネルのチャンスを振り掛け部屋を出ました。

フローラルな香水の匂いに包まれ、心地良いピンヒールの靴音を響かせながらマンションの廊下を歩き、自動車に乗り込んだ僕は、運転がしにくい事と靴を傷つけない為に、ピンヒールを脱いで運転席に座りました。

そして、繁華街に到着した僕は、久しぶりの目立つ女装に緊張しましたが、勇気を出して自動車から降り、夜の繁華街を歩き始めました。

すると、普段の目立たない女装姿と違い、僕は道行く人の注目を浴び、すれ違う人から
「変態の女装男」
と思われているのではないかと不安になりました。

僕は通行人の視線から逃げる為にコンビニに入り、店内のガラスや鏡に自分の姿を映して、おかしな所がないか確認しました。

鏡に映った僕の姿は、女性にしか見えませんでしたが、客観的な意見を聞きたかった僕は、買うつもりのなかったヘアピンをかごに入れ、レジに向かいました。

レジには若い女性が二人いて、僕の姿を見ると不愛想に「いらっしゃいませ」と言うとレジを操作して、最後に「49」と書かれた青いキーを押しました。

コンビニには性別と年齢を打ち込むキーがあり、「49」と書かれた青いキーは「30歳から49歳の男性」を表していて、僕の女装はバレでいる様子でした。

やはり、若い女性の観察眼は鋭く、男が気付かない変化や違和感を敏感に感じ取っていて、若い女性のチェックをクリアーする事は困難だと痛感しました。

僕は、自分の女装テクニックの未熟さを知り、恥をかいたついでに今後の勉強の為に、レジの若い女性に
「やっぱり、直ぐに男だと分かりましたか?」
と聞いてみました。

すると、レジの女性は驚いた表情をして、ワントーン高い声で
「えっ!嘘っ!」と叫ぶと
「いえ!いえ!全然気づきませんでした!背の高い綺麗な人だな〜と思っていました!」
と満面の笑顔で言いました。

その後もレジにいたもう一人の女性と一緒になって、僕の見た目を褒めてくれた店員さんに、僕は青の「49」のキーを押した理由を聞いてみると、彼女は、どんなお客さんでも青の「49」のキーを押す事が癖になっているだけだと言いました。

そして彼女は
「○○の人ですか?」
と近所にある有名なゲイバーの店名を出し、僕がニューハーフのホステスか確認して来ました。

僕は、例え女装がバレても、変態の女装男だとは思われず、ニューハーフさんだと思われるだけだと知り、自分の女装に自信がつき、レジの女性達に
「今度、お店に遊びに来てね」と言って別れました。

自分の女装が客観的に見ても完成度が高い事を確認出来た僕は、胸を張って道を歩き、通行人達の視線を楽しみました。

僕は男性からの熱い視線を感じ、ナンパして来る男達を無視して、僕よりも女としてのレベルが低い女達を見下しながら歩く事に優越感を覚えました。

女装がバレるかもしれないという緊張感から解放された僕は、ゆっくりとセクシーに歩く余裕が出来て、存分に自分のモデルの様なスタイルを男性達に見せつけ、カップルとすれ違う時に、僕を見て来る彼氏に微笑んだりしました。

僕は、友達の彼氏を横取りする女の気持ちが分かり、露出狂の女やAV女優の気持ちも分かりました。

そして、新しく買った靴が、幾ら歩いても痛くならない事もあり、僕は更なる刺激を求めて、閉店間際のファッションビルに入り、女子トイレで着ていたキャミソールを脱いで、ブラの上から直にジャケットを着て、ジャケットの一つしかない前のボタンを留めました。

そして、女子トイレの洗面台に自分の姿を映してみると、胸元が大きく開いたジャケットからは、苦労して作った胸の谷間が剥き出しになっていて、おっぱいの膨らみは動く度に波打つ様に揺れ、派手なブラがチラチラと見えました。

僕は女としての魅力が大幅にアップした事に満足し、少し控えめにしていたメイクを直す事にしました。

すると、トイレの個室から大学生くらいの可愛い女の子が出て来て、僕の隣で手を洗い始めました。

鏡に映った女の子は、背が低く可愛い感じでしたが、顔の大きさは僕と同じくらいだったので、スタイルが極端に悪く見えました。

特に彼女の足は短く、僕の腰の高さが彼女の胸の高さで、同じ鏡に映っている僕のスタイルと比較すると、彼女が出来損ないの女に感じました。

すると、手を洗い終わった女の子は逃げる様に女子トイレを出て行ったので、僕は視線を自分の顔に戻すと、僕の顔は意地悪そうな表情で微笑んでいました。

男の格好をしていた僕なら、彼女を単純に可愛い女の子だと思っていた筈でしたが、女装をしてスタイルの良い女性に変身していた僕は、無意識にその女の子を女として見下していて心の中で「勝った!」と思っていました。

僕の精神状態は変化していて、心まで女性化していました。

化粧直しが終わった僕は、女子トイレを出て女性客しかいないファッションビルを歩き、女として女を値踏みして、自分より見た目が劣る女達を見下して優越感に浸りました。

やがて、ファッションビルに閉店のアナウンスが流れたので、僕は外に出て飲み屋街に向かいました。

男の格好の時は、しつこい位に声を掛けて来る呼び込みの男達が、僕を無視する事が面白く感じましたが、逆にキャバクラのスカウトの男が寄って来たり、ホストクラブの男に声を掛けられたので、僕は飲み屋街を後にして、一般の繁華街に戻りました。

駅前の歩道を歩いていると、やはり、胸の谷間の魅力は絶大で、男達は僕のおっぱいに視線を集中させ、女達は嫉妬と軽蔑の眼差しで僕を見て来ました。

僕は自分の女としての魅力で男達が興奮している姿を見て誇らしく感じ、僕よりも女としてのレベルが低い女達の負け犬の様な表情を見て優越感に浸りました。

特に僕が気に入ったのは、カップルに見られる時で、同時に両方の快感が得られました。

僕の胸元に釘付けになって、鼻の下を長くしている彼氏に対して、不機嫌になる彼女の姿は滑稽で、これは不細工な女には一生味わえない感覚だと思うと、余計に女装が楽しく感じました。

やはり、女は見た目が全てで、綺麗な女と不細工な女は別の生き物で、全く違う人生を歩む事になるのだなと思いました。

僕は女装がバレる事が怖くて、地味な格好して来た事が愚かに思え、これからも女の魅力を全面に押し出した女装をしようと決意しました。


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S.Y
この記事を書いた人: S.Y
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