バイトの先輩
今日、生まれて初めてバイトに行ってきた。
高校終わり頃から引きこもりはじめ、附属だからエスカレーターで大学にいくものの、オタでキモな俺は誰かと会うのが苦痛で、最初の1年はほとんどを無駄に過ごした。
今年になって、だんだん
「これじゃだめだ」
と思うようになり、大学にもぼちぼち通いだした。
小遣いくらいは自分で稼ごうと思ってバイトを探して、荒療治だけどここでやらないともう後がないと思い、コンビニのレジに申し込んだ。
生まれて初めての面接でとても緊張した。
どもりながら、一生懸命話したつもり。
後日、採用の電話が来た時は腰が砕けそうになった。
そして今日。
研修ということで従来の二人勤務に自分が加わる形でバイトが始まった。
1つ上と2つ上の男の先輩で、どちらも系統こそ違うが整った顔立ちだった。
「俺みたいなのはきっと蔑まれるんだろうな」
と鬱々になっていたけど、2つ上の人は、俺の目を真っ直ぐ見て、仕事上の上下はあるにしても、人間として対等に接してくれた。
1つ上の人は、とても親しげに接してくれて、気軽に話しかけてくれた。
見た目がイイ人は性格がどこか捩れてるという先入観は見事に砕かれた。
メモ帳を取りに控え室に戻ろうとすると、中から話し声が聞こえてきた。
ひとつ前の時間帯に勤務していた女子高生2人と、商品補充を取りに行っていた2つ上の先輩だ。
「○○せんぱぁ〜い、あのヒトですか?新人のwなんかキモくないですかぁ〜?w使えなさそうw」
あぁ、そうだよな。
そういう評価がつけられる外見だって自覚してた。
先輩だって内心そう思ってるだろうな。
「・・・コンビニのレジは、いつからモデル業になったよ?使える使えないはこれから俺が判断する。
というか、俺が彼を使える様に鍛え上げるよ。
話してみても、根が悪くないのは充分伝わったし。
お前らもな、そんな年で、いやまぁ、そんな年だからだろうけど、人のいないとこで、外見とかとやかく言うのはやめておけよ。
今のは聞かなかった事にするから。
わかったな?」
思いもかけない言葉を聞いて、思わず泣きそうになった。
いや、多分半分泣いてた。
するといきなり扉が開いて、先輩が出てきた。
「・・・おっと。
どうした?」
「あ・・・いえ、メモ帳取りに・・・」
「そっか、熱心だな。
よっしゃ、どんどん教えるからさ、頑張ってくれな。
期待してるから」
と肩を叩いて売り場に戻っていった。
俺は震える声を必死に抑えて俯いてたけど、きっと先輩は気づいていたんじゃないかと思う。
バイトの仕事はとても疲れた。
頭も良くないし、要領も悪い俺に、二人の先輩は根気強く指導してくれた。
「不慣れで大変だったろ。
でもまぁ、こんなのは数こなせば慣れるもんだから。
最初はできなくて当然だし、一生懸命やってくれてるしね。
俺らもサポートするから、これから一緒にやってこうな」
お世辞にも外見良くないし、要領も頭も悪い俺に、ここまで気を使ってくれる人がいるとは思わなかった。
自分と正反対の世界にいるような人が、俺なんかを対等に扱ってくれるとは思わなかった。
見た目や印象でなく、あくまで一個の人間として、能力の得手不得手で扱ってくれる人がいると思わなかった。
スレ違いすいません。
いつもこのスレで笑いや勇気を貰っていた手前、ここに書きたくなって仕方ありませんでした。
長文乱文失礼しました。
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「これじゃだめだ」
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小遣いくらいは自分で稼ごうと思ってバイトを探して、荒療治だけどここでやらないともう後がないと思い、コンビニのレジに申し込んだ。
生まれて初めての面接でとても緊張した。
どもりながら、一生懸命話したつもり。
後日、採用の電話が来た時は腰が砕けそうになった。
そして今日。
研修ということで従来の二人勤務に自分が加わる形でバイトが始まった。
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「俺みたいなのはきっと蔑まれるんだろうな」
と鬱々になっていたけど、2つ上の人は、俺の目を真っ直ぐ見て、仕事上の上下はあるにしても、人間として対等に接してくれた。
1つ上の人は、とても親しげに接してくれて、気軽に話しかけてくれた。
見た目がイイ人は性格がどこか捩れてるという先入観は見事に砕かれた。
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ひとつ前の時間帯に勤務していた女子高生2人と、商品補充を取りに行っていた2つ上の先輩だ。
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あぁ、そうだよな。
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わかったな?」
思いもかけない言葉を聞いて、思わず泣きそうになった。
いや、多分半分泣いてた。
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どうした?」
「あ・・・いえ、メモ帳取りに・・・」
「そっか、熱心だな。
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期待してるから」
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俺は震える声を必死に抑えて俯いてたけど、きっと先輩は気づいていたんじゃないかと思う。
バイトの仕事はとても疲れた。
頭も良くないし、要領も悪い俺に、二人の先輩は根気強く指導してくれた。
「不慣れで大変だったろ。
でもまぁ、こんなのは数こなせば慣れるもんだから。
最初はできなくて当然だし、一生懸命やってくれてるしね。
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お世辞にも外見良くないし、要領も頭も悪い俺に、ここまで気を使ってくれる人がいるとは思わなかった。
自分と正反対の世界にいるような人が、俺なんかを対等に扱ってくれるとは思わなかった。
見た目や印象でなく、あくまで一個の人間として、能力の得手不得手で扱ってくれる人がいると思わなかった。
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